値幅観測論は利確ポイントを明確にできたり、エントリーする際の根拠の一つとして使えます。
FXではエントリーを極めると、次はエントリーよりも利確のタイミングの方が難しくなってくるのですが、値幅観測論の計算値を使うとことで利確のタイミングがわかりやすくなります。
エントリーしたが利確ポイントがわからない?なかなか利益が伸ばせない!利確目安がわからないのでリスクリワードの計算ができない!という悩みを抱えている方にも役立つので、使い方と注意点を理解して活用してみて下さい。
値幅観測論とは?
値幅観測論とは、過去の値幅から計算をし未来の値幅がどこまで伸びるのかを予測する理論です。値幅観測論には、「N計算値・ E計算値 ・ V計算値 ・ NT計算値」の4つの代表的な計算方法があります。
「N計算値・ E計算値 ・ V計算値 ・ NT計算値」の詳しい解説やチャート上に計算値を導く方法!基準の値幅の見つけ方!が知りたいという方は、こちらで詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
一目均衡表の三大理論に、時間論・波動論・値幅観測論の3つの理論があります。中でも値幅観測論は相場分析をする際に重要で、未来の値幅がどこまで伸びるのかを予測できます。しかし初心者の方は値幅観測論って何?どうやって計算値を導けばいいのかわから[…]
値幅観測論の使い方
- 利確ポイントの目安に使う‼
- 「押し目買い」「戻り売り」のエントリー根拠として使う‼
- 逆張りエントリーの根拠として使う‼
利確ポイントの目安に使う
値幅観測論の計算値を使うと、利確ポイントの目安がわかりやすくなります。
値幅観測論の計算値を使い利確ポイントの目安を予測しておくことによって、事前にリスクリワードの計算ができ、よいポイントでエントリーをしていくことができます。
また分割決済をするときの目安としてもわかりやすく、N計算値に到達したときに半分決済し、残りはE計算値で決済するなどの使い方もできます。
「押し目買い」「戻り売り」のエントリー根拠として使う
値幅観測論の計算値は、押し目買い・戻り売りのエントリー根拠の一つとしても使えます。
押し目買い・戻り売りは優位性の高いエントリーポイントですが、どこまで押し戻りが入るのかがわからずエントリーを躊躇してしまう方もいると思います。
そういう時に値幅観測論の計算値を使い押し戻りの計算値を予測しておくことによって、押し戻りの反発・反転ポイントが予測しやすくなります。
逆張りエントリーの根拠として使う
値幅観測論の計算値は、逆張りエントリーの根拠の一つとしても使えます。
値幅観測論の計算値が利確ポイントの目安として意識されているということは、そのポイントで利確が入る可能性が高いということです。利確されると利益確定の売り・買いが入るので一時的な反発を狙えます。また値幅到達後の反発・反転を狙った新規の売買が入るポイントでもあります。
値幅観測論の計算値を使い値幅の到達地点を予測しておくことによって、反発・反転を狙った逆張りエントリーがしやすくなります。
他のテクニカル分析と組み合わせてた上で値幅観測論の計算値も根拠の一つとして使うと、エントリー精度が上がります。
値幅観測論の基本的な使い方は利確ポイントの目安に使うことが多いので、まずはここのポイントまでをちゃんと狙えるようになり、その後の利益確定分で逆張りトレードに挑戦してみるとよいと思います。
値幅観測論を使うときの注意点
- 値幅観測論の計算値だけで使わない‼
- 途中の波を基準値幅として取らない‼
- 短期足の小さな波ばかりを見ない‼
値幅観測論の計算値だけで使わない
値幅観測論の計算値には、N計算値・ E計算値 ・ V計算値 ・ NT計算値がありますが、どの計算値で反発・反転するのかは値幅観測論の計算値だけで判断するのは難しいです。
他のテクニカル分析と組み合わせて根拠を積み重ねることで、反発・反転する可能性が高い計算値を導くことができます。
値幅観測論だけに限ったことではないのですが、一つだけのテクニカル分析や一つだけの根拠でトレードをしないように注意しましょう。
途中の波を基準値幅として取らない
基準値幅を取るときには、波の起点から取ることが重要です。
中途半端な位置の波を基準値幅とすると、自分が予測していたポイントに到達しなかったり、到達したときに反発もせずサラッと抜けて行く可能性が高くなるので注意が必要です。
短期足の小さな波ばかりを見ない
相場はフラクタル構造で、大きな波の中に小さな波があります。
小さな波から大きな波が出来ているので、短期足の小さな波を見て計算値を追いかけていくことも重要ですが、あまりにも小さな波の値幅ばかりを見ていると大きな波の値幅になったときに、対応できなくなってしまうので注意が必要です
必ず長期足・中期足の大きな波の値幅の到達地点を把握したうえで、短期足の小さな波で計算値を追いかけていきましょう。
スキャルピングで短期足の小さな値幅を狙いに行っているという認識があるのであればまだよいのですが、手前には大きな値幅があるということも意識しておきましょう。
値幅観測論と組み合わせて使うとよい分析方法
- 水平線と組み合わせる‼
- 移動平均線と組み合わせる‼
- フィボナッチリトレースメントと組み合わせる‼
水平線と組み合わせる
水平線にはトレードをしていく上で重要な節目となるラインの、サポートラインとレジスタンスラインがあります。この水平線と値幅観測論の計算値を組み合わせて分析し、根拠の重なるポイントを導き出すことで、サポレジ転換・レジサポ転換する可能性が高い計算値を導いていきます。
移動平均線と組み合わせる
移動平均線は下値支持線や上値抵抗線としても機能し、トレンドフォローの押し目買い・戻り売りの根拠の一つとして機能します。移動平均線と値幅観測論の計算値を組み合わせて分析し、根拠の重なるポイントを導き出すことで、押し目買い・戻り売りポイントになる可能性が高い計算値を導いていきます。
計算値付近に移動平均線はあるのか?ないのか?どの計算値付近に移動平均線があるのか?などを見て根拠の重なるポイントを導きだし、押し目買い・戻り売りエントリーの精度を上げていきましょう。一つだけの根拠より二つ・三つとより多くの根拠が重なるポイントの方が、反発・反転の可能性が高いポイントだと予測できます。
フィボナッチリトレースメントと組み合わせる
フィボナッチリトレースメントは、調整の押し・戻りポイントを予測するときに使います。
フィボナッチリトレースメントと値幅観測論の計算値を組み合わせて分析し、根拠の重なるポイントを導き出すことで、押し・戻りポイントになる可能性が高い計算値を導いていきます。
まとめ
値幅観測論の計算値は利確ポイントの目安にもなり、エントリー根拠の一つとしても使えるとても優秀な分析方法です。
他のテクニカル分析と組み合わせて使うことで、根拠の強いポイントを導き出すことができ、より精度の高いエントリーができるようになるのでぜひ活用してみて下さい。
一つのテクニカル分析だけで勝ち続けることは難しので、相場を複合的に見て分析根拠を積み重ねることが重要です。