FXをはじめる時、「そもそもFXって何?」「どういう投資なの?」というような悩みを抱える初心者の方のために、FXとはどういうものなのかについての説明をしていきます。
FXとは?
FXは、「Foreign eXchange」の略で、「外国為替証拠金取引」のことです。
海外ではForex (Foreign exchange) と呼ばれることが多いです。
「外国為替証拠金取引」とは、FX業者に証拠金を預入れ外国通貨を売買しその為替差益を得る取引のことをいいます。
FXでどうやって利益を出すのか?
FXで利益を出す方法は、2つの異なる通貨を売買し2通貨間の「為替差」で利益を得る取引とスワップポイントと呼ばれる「金利差」で利益を得る取引があります。
「為替差」で利益を得る
為替レートは、常に変動しています。
その為替レートの変動を利用して利益を得る取引方法です。
例えば、100円でりんごを仕入れて130円で売れば「30円の利益」が発生します。
商品を安く仕入れて高く売るというのはよくあることですが、FXの取引でも同じです。
1ドル=100円のときに買い、1ドル=110円に価格が上がったときに決済(売り)をした場合、「10円の利益」が発生します。
逆に1ドル=90円に価格が下がってしまうと、損失が発生することになります。
つまり、安く買って高く売ることで利益を得る取引方法です。
FXでは、「売り」から入ることもできるので1ドル=100円のときに売り、1ドル=90円に価格が下がったときに決済(買い)をした場合、「10円の利益」が発生します。
逆に1ドル=110円に価格が上がってしまうと、損益が発生することになります。
つまり、高く売って安く買うことで利益を得る取引方法です。
「金利差」で利益を得る
スワップポイントと呼ばれる2つの通貨間の「金利差」から利益を得る取引方法です。
通貨には各国で定められた金利があり、その金利は異なるため2つの通貨間には金利差があります。
金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買った場合に2通貨間の金利差分をスワップポイントとして受け取ることができます。
逆に金利の高い通貨を売って、金利の低い通貨を買った場合には、その金利差分を支払うことになります。
例えば、高金利通貨として有名なトルコリラの通貨を買い、低金利の日本円を売る
「トルコリラ/円(TRY/JPY)の買い」という取引を行った場合、その2通貨間の金利の差額を受け取ることができます。
逆に、トルコリラの通貨を売り、日本円を買う「トルコリラ/円(TRY/JPY)の売り」という取引を行った場合、その2通貨間の金利の差額を支払うことになります。
スワップポイントは、ポジションを翌営業日に持ち越すことで発生します。
スワップポイント狙いでトレードする人もいますが、スワップポイントは市場動向によって変動するので注意が必要です。
FXでの主な収益となるのは「為替差益」を狙うことなのでスワップポイントはおまけみたいなものと考えておきましょう。
FXの特徴
FXは「証拠金」をFX業者に預け入れ、2つの国の通貨の為替相場を予測して売買を行う金融商品です。
「証拠金」は、取引を行う際にFX業者に預け入れる「担保金」のようなものです。
ここでは、FXとはどのような特徴がある投資なのかを説明していきます。
レバレッジが使える
FXでは「レバレッジ」という仕組みを使い取引をします。
レバレッジとは「てこの原理」のことで、小さい力で大きなものを動かすことができる仕組みです。
つまり、レバレッジを使うことにより少額の資金でFX取引が始められ、投資資金よりも大きな額の取引を行うことができるのです。
例えば、10万円の資金(証拠金)を預け入れたとした場合、普通であれば10万円分の取引しかできないのですが、25倍のレバレッジを使うと10万円×25倍で250万円分の取引が可能になります。
レバレッジを使うと証拠金として預け入れた資金の数倍~数百倍に相当する資金を取引することができるようになります。
レバレッジを使い取引することで投資資金よりも大きな額の取引ができるため、その分利益も大きくなります。しかし、相場が逆に動いた場合には損失も大きくなります。
例えば、レバレッジを使わずに取引したときの利益が1,000円だとした場合、25倍のレバレッジを使っていれば利益は25,000円になります。
損失も同じで、レバレッジを使わずに取引したときの損失が1,000円だとした場合、25倍のレバレッジを使っていれば損失は25,000円になります。
レバレッジ25倍の場合、利益も25倍になると同時に損失も25倍になります。
レバレッジの倍率は業者によって異なります。
日本だと25倍までと決まっていますが、海外口座であれば業者によって異なり、200倍・500倍・1000倍などのレバレッジを掛けられます。
「買い」からでも「売り」からでも取引できる
FXでは「買い」からだけではなく「売り」からでも取引をはじめることができます。
現物取引の場合には、「売り」から取引をすることがでず、売るという行為をするためにはまずは先に買わないといけません。買った物があるので売ることができます。
24時間取引が可能
FXは、平日なら24時間取引が可能です。
株は、日本の市場が開いている平日の9時から11時30分(前場)と12時30分から15時(後場)までとなっていますが、FXでは日本の市場が閉まっていても世界中のどこかの外国為替市場が開いているため24時間取引が可能なのです。
日本時間の9時~15時の時間帯は「東京市場」と呼ばれています。この東京市場が閉まる頃に「ロンドン市場」がオープンするため16時頃からの時間帯は、ロンドン市場で取引を行います。その次には21時頃からオープンする「ニューヨーク市場」で取引を行うというように次々と市場が変わることで24時間取引が可能になります。
それぞれの市場には特徴があるので把握しておくことがおすすめです。
土日・祝日の取引
土日と世界的な祝日のクリスマスと元旦は為替市場が休みになるため取引できません。
各国の祝日は、平日と同じように取引が可能です。
日本が祝日の場合でも、ヨーロッパやアメリカは平日なので取引は通常通り可能です。
しかし、「東京市場」は休場なので東京市場での値動きは緩やかになります。
アメリカが祝日の場合でも、日本やヨーロッパでは平日なでの取引は可能ですが「ニューヨーク市場」といった大きな市場が休場となるため、相場参加者が減るので流動性が下がり値動きが膠着状態となったり、急に荒っぽい値動きをしたりと不安定な値動きになることがあります。
どこかの国が祝日であっても取引自体は可能ですが、各国の休場日を確認しておくことがおすすめです。
まとめ
FXは、主に「為替差益」を狙うことで収益を得ることができる投資方法です。
少額の資金で取引が始められるため、初心者の方でもはじめやすい投資と言われています。
FXをはじめるにあたりFXとはどのような投資なのか?それぞれのメリットとデメリットを理解しFXに取り組みましょう。